AWS Fargate とは?コンテナ サーバーレス実行基盤の仕組み

AWS Fargate は コンテナのサーバーレス実行基盤。EC2 を起動・管理せずにコンテナをそのまま動かせる。ECS または EKS の起動タイプとして選択でき、利用者は コンテナの仕様(vCPU・メモリ・イメージ)だけ定義すれば、実行基盤は AWS が用意する。 ---

ECS / EKS のコンテナをサーバー管理なしで動かせるサーバーレス実行基盤。


1. 概要(端的に)

AWS Fargate は コンテナのサーバーレス実行基盤。EC2 を起動・管理せずにコンテナをそのまま動かせる。ECS または EKS の起動タイプとして選択でき、利用者は コンテナの仕様(vCPU・メモリ・イメージ)だけ定義すれば、実行基盤は AWS が用意する。


2. 何ができるか

  • EC2 不要のコンテナ実行:OS 管理・パッチ・スケーリング不要
  • vCPU・メモリ秒単位課金:使った分だけ
  • ECS / EKS の起動タイプ:両方で利用可能
  • タスク(Pod)単位の独立実行:他タスクと物理的に隔離
  • Auto Scaling:ECS / EKS のスケーリングと連携
  • VPC 統合:awsvpc モードで Pod / タスクに VPC IP

3. 特徴

観点特徴
実行モデルサーバーレス(EC2 完全不要)
課金単位vCPU 秒 + メモリ GB 秒
管理対象コンテナ仕様のみ(OS・サーバーは AWS)
隔離レベルタスク間で物理的に隔離(マイクロ VM)
スポットFargate Spot あり(最大 70% オフ・中断あり)
コールドスタート数秒〜十数秒(Lambda より遅い)
対応ECS / EKS どちらでも利用可

vs Lambda

観点FargateLambda
実行時間制限なし15 分
起動時間数秒〜十数秒数十 ms(ウォーム時)
料金単位vCPU/メモリ秒リクエスト + GB-秒
ステートフル可(任意の言語・処理)ステートレス前提
用途長時間処理、Web/APIイベント処理、短時間処理

vs EC2 起動タイプ

観点FargateEC2 起動
EC2 管理不要必要(Auto Scaling Group 等)
OS パッチ不要必要
料金高め(管理コミ)安め(自前管理コスト)
スポットありあり
ロックイン

4. 仕組み

Fargate は タスク(ECS)または Pod(EKS)ごとに専用のマイクロ VM を起動する。Firecracker をベースとし、コンテナ間の物理隔離を実現。

構成要素

  • タスク定義(ECS)/ Pod 仕様(EKS):コンテナの設計図
  • vCPU / メモリ仕様:固定された組み合わせから選択
  • awsvpc ネットワーク:タスク / Pod に VPC IP を直接付与
  • エフェメラルストレージ:デフォルト 20 GB、最大 200 GB
  • タスクロール(IAM):コンテナから AWS API を呼ぶ権限

vCPU / メモリの組み合わせ

vCPU を決めるとメモリの選択肢が決まる:

vCPUメモリ
0.250.5 / 1 / 2 GB
0.51 〜 4 GB
12 〜 8 GB
24 〜 16 GB
48 〜 30 GB
816 〜 60 GB
1632 〜 120 GB

動作の流れ(ECS Fargate)

  1. タスク定義に「Fargate」起動タイプ指定
  2. ECS サービスが希望タスク数だけタスク起動を依頼
  3. Fargate が 新しいマイクロ VM を起動
  4. ECR からイメージをプル
  5. コンテナを起動 → ALB に登録
  6. リクエスト受付開始
  7. スケールイン時はタスク終了(マイクロ VM 破棄)

Fargate Spot

スポット EC2 と同様、AWS の余剰キャパで 最大 70% オフ で動かせる。中断可能性あり。


5. ユースケース

ユースケース 1:Web/API(コンテナ)

ALB → ECS Fargate → DynamoDB のサーバーレス Web 構成。

ユースケース 2:バッチ処理

定期実行のジョブを ECS タスクで起動 → 終わったら停止。EC2 不要。

ユースケース 3:マイクロサービス

1 サービス = 1 ECS サービス(Fargate)。ノード管理不要で運用シンプル。

ユースケース 4:CI/CD ビルド

GitHub Actions / Jenkins のセルフホストランナーを Fargate で。スパイク時のみ起動。

ユースケース 5:機械学習推論(軽量)

GPU 不要なモデル推論を Fargate で。Lambda の 15 分制限を超えるケース。


6. 関連用語

  • ECS — Fargate 利用先(AWS 独自オーケストレーター)
  • EKS — Fargate 利用先(Kubernetes)
  • ECR — Fargate がイメージを取得するレジストリ
  • EC2 — もう一つの起動タイプ
  • Lambda — 別のサーバーレス選択肢
  • Savings-Plans — Fargate も対象になる割引

7. 関連サイト

AWS 公式

参考


🎓 試験での出題傾向

試験重要度主な出題パターン
CLFサーバーレスコンテナの概念
SAA「サーバー管理を最小化したい」「コンテナをサーバーレスで」
DVAECS/EKS デプロイ、タスク定義設計
SOA運用負荷削減のための Fargate 移行