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Route 53 ルーティングポリシー 7 種完全解説

Route 53 ルーティングポリシーは DNS クエリへの応答方法を決める 7 種類のルール。Simple / Weighted / Latency / Failover / Geolocation / Geoproximity / Multivalue Answer か...

Route 53 でトラフィックを振り分ける 7 種類のルール。SAA 設計問題の超頻出論点。


1. 概要(端的に)

Route 53 ルーティングポリシーは DNS クエリへの応答方法を決める 7 種類のルール。Simple / Weighted / Latency / Failover / Geolocation / Geoproximity / Multivalue Answer から選択し、可用性向上・パフォーマンス最適化・地理的配信制御を実現する。


2. 何ができるか

7 種のポリシー

ポリシー説明主用途
Simple単純な 1 値返却標準的な DNS
Weighted重み付け配分(70:30 等)A/B テスト・段階的切替
Latencyユーザーに最も低レイテンシのリージョンへグローバル最適化
Failoverプライマリ ↔ セカンダリ自動切替DR・冗長化
Geolocationユーザーの地理位置で振り分け国別コンテンツ
Geoproximity地理的距離で振り分け(バイアス可)拠点ベース最適化
Multivalue Answer複数 IP を返却(簡易 LB)DNS ラウンドロビン代替

3. 特徴・各ポリシー詳細

Simple

  • 1 つの値(IP / ドメイン)を返す
  • ヘルスチェック不可
  • 最もシンプル

Weighted

  • 複数レコードに重みを付ける(0-255)
  • 例:70:30 で新旧環境振り分け
  • 段階的リリース・カナリアデプロイ

Latency

  • ユーザーから最も低レイテンシの AWS リージョンを返す
  • 動的に測定・更新
  • グローバルマルチリージョン構成で必須

Failover

  • プライマリとセカンダリ
  • ヘルスチェック必須
  • プライマリ ダウン時に自動でセカンダリへ
  • DR 構成の鉄板

Geolocation

  • 国・大陸・州(米国)単位で振り分け
  • 「日本からは A、米国からは B」
  • コンプライアンス(地理的データ主権)対応

Geoproximity

  • 地理的距離 + バイアス値(-99 〜 +99)で重み付け
  • AWS リージョン or カスタム拠点を起点に
  • Traffic Flow(有料)でしか使えない

Multivalue Answer

  • 最大 8 IP を返す(DNS ラウンドロビン的)
  • ヘルスチェック対応
  • ELB の代替には不向き(簡易な内部分散用)

4. 仕組み

各ポリシーは クエリ受信時に AWS が評価して、適切なレコード値を返す。ヘルスチェック連動でダウンしたエンドポイントを自動的に除外できる。

ヘルスチェック連動

ポリシーヘルスチェック対応
Simple×
Weighted
Latency
Failover○(必須)
Geolocation
Geoproximity
Multivalue Answer

ヘルスチェックの種類

  • HTTP / HTTPS:エンドポイントへの GET
  • TCP:ポート接続確認
  • 計算ヘルスチェック:複数チェックの組合せ
  • CloudWatch アラーム ベース

ポリシー組み合わせ

Failover(Primary)→ Latency(東京 vs バージニア)
              ↓ Primary 全部落ちたら
Failover(Secondary)→ DR リージョン

→ ネスト可能で複雑なルーティング設計が可能。


5. ユースケース

ユースケース 1:A/B テスト(Weighted)

新版 10%、旧版 90% で段階リリース。問題なければ徐々に新版を増やす。

ユースケース 2:DR(Failover)

東京がダウンしたら大阪へ自動切替。

ユースケース 3:グローバル配信(Latency)

ユーザーから最も近い AWS リージョンへ自動振り分け。

ユースケース 4:地域別コンテンツ(Geolocation)

日本語サイト・英語サイトを国で出し分け。

ユースケース 5:簡易 LB(Multivalue Answer)

小規模で ELB を使わずに DNS で複数 IP に分散。


6. 関連用語


7. 関連サイト

AWS 公式

参考


🎓 試験での出題傾向

試験重要度主な出題パターン
CLF出題稀
SAAポリシー選定(最頻出)、フェイルオーバー設計
DVA出題ほぼなし
SOA運用・ヘルスチェック設計