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AWS Global Accelerator とは?TCP/UDP の経路最適化と固定 IP
Global Accelerator は TCP/UDP トラフィックの経路最適化サービス。世界中の AWS エッジロケーションがフロントエンドとなり、AWS バックボーン経由で最寄りの正常なエンドポイントに転送する。2 つの固定 Anycast IP を提供し、リージョン...
TCP / UDP のグローバルトラフィックを AWS バックボーン経由で最適化するサービス。固定 IP も提供。
1. 概要(端的に)
Global Accelerator は TCP/UDP トラフィックの経路最適化サービス。世界中の AWS エッジロケーションがフロントエンドとなり、AWS バックボーン経由で最寄りの正常なエンドポイントに転送する。2 つの固定 Anycast IP を提供し、リージョン間切替も可能。CloudFront が L7 なら Global Accelerator は L4。
2. 何ができるか
- TCP / UDP トラフィックの経路最適化
- 2 つの固定 Anycast IP:DNS 切替不要のフェイルオーバー
- マルチリージョンへの分散:リージョン重み付け
- ヘルスチェック連動:障害リージョンを自動で外す
- DDoS 保護(Shield Standard)統合
vs CloudFront
| 観点 | Global Accelerator | CloudFront |
|---|---|---|
| 適用層 | L4(TCP / UDP) | L7(HTTP / HTTPS) |
| キャッシュ | なし | あり |
| 固定 IP | あり(Anycast 2 つ) | なし |
| 用途 | 動的 API・ゲーム・VoIP | Web 配信・動画 |
| 切替速度 | 秒単位(DNS 不要) | 数十秒〜分(DNS 依存) |
3. 特徴
| 観点 | 特徴 |
|---|---|
| 追加料金 | $0.025/h + データ転送(プレミアムティア) |
| 固定 IP | Anycast 2 つ提供 |
| 対応プロトコル | TCP / UDP |
| エンドポイント | ALB / NLB / EC2 / EIP |
| ヘルスチェック | 30 秒間隔 |
| DDoS 保護 | Shield Standard 自動 |
Anycast IP の威力
- 2 つの固定 IP は 世界中のどこからアクセスしても、最寄りエッジに到達
- 1 つの IP で複数リージョンを統合
- DNS 変更を待たずに切替可能(数秒)
4. 仕組み
Global Accelerator は エッジロケーションがフロントエンドとなり、ユーザーパケットを AWS バックボーン経由で最適なリージョンへ転送する。
構成要素
- Accelerator:本体(2 つの Anycast IP を持つ)
- Listener:受信ポート + プロトコル
- Endpoint Group:リージョン単位のエンドポイント集合
- Endpoint:ALB / NLB / EC2 / EIP
- Traffic Dial:リージョンへの送信割合(0-100%)
動作の流れ
- ユーザーが Anycast IP にアクセス
- 最寄りエッジロケーションに到達
- AWS バックボーンで最適リージョンへ転送(インターネットを最小化)
- ヘルスチェック OK のエンドポイントに到達
- レスポンスは逆経路
Traffic Dial
東京リージョン:100% → 段階的に縮小したい時は 50% に
バージニアリージョン:100% → トラフィックを増やすなら 100% 維持
→ メンテ中のリージョンを動的に「閉じる」運用が可能
Cross-Region Failover
- ヘルスチェックでリージョン全体障害を検知
- 数秒で別リージョンに切替
- DNS TTL の影響を受けない
5. ユースケース
ユースケース 1:グローバルゲームサーバー
低遅延 UDP 通信。Anycast IP で世界中から低遅延接続。
ユースケース 2:動的 API のグローバル配信
キャッシュできない API を低遅延で配信(CloudFront だとキャッシュなしになり旨味少)。
ユースケース 3:マルチリージョン DR
2 リージョン構成で、Anycast IP で瞬時切替。
ユースケース 4:VoIP / WebRTC
リアルタイム通信での経路最適化。
ユースケース 5:金融取引
低遅延と固定 IP の両立。
6. 関連用語
- CloudFront — L7 経路最適化(比較対象)
- ALB / NLB — Global Accelerator のエンドポイント
- EIP — エンドポイント候補
- Route53 — DNS 経由の代替手段
- Shield — DDoS 保護統合
7. 関連サイト
AWS 公式
参考
🎓 試験での出題傾向
| 試験 | 重要度 | 主な出題パターン |
|---|---|---|
| CLF | 低 | 出題稀 |
| SAA | 高 | CloudFront vs Global Accelerator、低遅延要件 |
| DVA | 低 | 出題ほぼなし |
| SOA | 中 | グローバル運用 |