ネットワーク

Elastic IP(EIP)とは?固定パブリック IPv4 の活用と料金

EIP は AWS が割り当てる固定パブリック IPv4 アドレス。EC2 を停止・起動しても IP が変わらず、別の EC2 への付け替えも可能。NAT GW・NLB の固定 IP 用途、外部 FW 許可リスト登録、DNS 安定化に使われる。 ---

EC2 / NAT GW などに付与する固定パブリック IPv4 アドレス。再起動・停止・終了でも変わらない。


1. 概要(端的に)

EIP は AWS が割り当てる固定パブリック IPv4 アドレス。EC2 を停止・起動しても IP が変わらず、別の EC2 への付け替えも可能。NAT GW・NLB の固定 IP 用途、外部 FW 許可リスト登録、DNS 安定化に使われる。


2. 何ができるか

  • 固定パブリック IP の確保:再起動・停止後も同じ IP
  • 付け替え可:別の EC2 / NAT GW へ即移動
  • 障害時の切替:EC2 障害時に EIP を別 EC2 へ移動して継続
  • DNS 名固定:DNS を EIP に向けることで永続化

3. 特徴

観点特徴
料金「アタッチされていない時のみ有料」(停止 EC2 にアタッチしていても有料に)
無料条件起動中 EC2 に 1 つ EIP がアタッチされている時は無料
個数制限リージョンあたり 5 個(拡張可)
AZ 跨ぎ同一リージョン内で別 AZ の EC2 に移動可
IPv6EIP は IPv4 のみ(IPv6 は別の仕組み)

料金の細かいルール

  • EC2 起動中 + EIP 1 つアタッチ:無料
  • EC2 停止中 + EIP アタッチ:時間課金($0.005/h ≒ ¥0.7/h ≒ 月 ¥540)
  • EIP アンアタッチ(プール保持のみ):時間課金
  • EC2 に複数 EIP アタッチ:2 つ目以降は時間課金

不要な EIP は早めにリリースするのがコスト管理のポイント。


4. 仕組み

EIP は AWS の IP プールから割り当てられた固定 IP。物理的にはどこにも縛られず、論理的に EC2 ENI / NAT GW にアタッチされる。

動作の流れ

  1. EIP の割り当て:プールから 1 つ取得
  2. アタッチ:EC2 ENI / NAT GW / NLB へ
  3. NAT 適用:パケットの送信元 IP を EIP に変換(IGW 経由)
  4. 付け替え可:別の EC2 へ動的に移動
  5. リリース:プールへ返却(不要時)

EIP の付け替え活用

本番 EC2(EIP: 1.2.3.4)が障害

EIP を別 EC2 に移動

同じ DNS 名で新 EC2 にアクセス可能(DR 復旧)

→ 外部から見れば IP が変わらず継続できる。

NLB / NAT GW での EIP

  • NLB:AZ ごとに EIP 割当可(固定 IP NLB)
  • NAT GW:必ず EIP を 1 つ持つ

5. ユースケース

ユースケース 1:外部 FW 許可リスト登録

パートナー企業のシステムに送信元 IP を登録してもらう必要がある場合、EIP で固定。

ユースケース 2:DNS の固定化

Route 53 で A レコードを EIP に向けて永続化。

ユースケース 3:Bastion ホスト

SSH 接続先の IP を変えないため EIP 固定。

ユースケース 4:DR 切替

障害時に EIP を別 EC2 へ移動して継続性確保。

ユースケース 5:オンプレ連携

オンプレ FW から AWS 側の固定 IP を許可リスト登録。


6. 関連用語

  • EC2 — EIP の主な対象
  • IGW — EIP は IGW 経由でインターネット接続
  • NAT-Gateway — EIP を 1 つ持つ
  • NLB — AZ ごとに EIP 割当可
  • Route53 — EIP を A レコードで紐付け

7. 関連サイト

AWS 公式

参考


🎓 試験での出題傾向

試験重要度主な出題パターン
CLF固定パブリック IP の概念
SAADR・固定 IP 要件のシナリオ
DVAEC2 の IP 設定
SOAEIP コスト管理、運用